英文解釈入門

英文解釈の理論と実践

1.5流から抜け出したい私の英語

 世の中にはすごく英語がデキる人が結構な数いらっしゃって、自分もその仲間に入りたいと憧れている。将来的には、次の要件…トリプルクラウンを満たしたいと思っている。

  • TOEIC 990
  • 英検一級
  • 通訳案内士

おそらく、これらのスコアや資格があれば、日本の英語業界では一流で、これにTOEFL 100〜、国連英検特A級なんかが加わると、超一流ということになると推測している。超一流を目指すとなると、私のような純日本人なら、司法試験をパスするぐらいの時間を要するんじゃないだろうか?

 私は英文科を出たが、上記のスコアや資格を一つも持っていない。TOEIC は 800 台の浅いところだし、英検は学生のときに受けた準一級までだ。学生時代怠惰だったわけではなくて、私の専門は英語や英語学ではなくて英文学(アメリカ近代の小説)なので、本を読むことが目的だったのだ。文学については我ながらちょっと勉強した。英米人教員とも、それなりに文学的な話ぐらいはした。

 TOEIC を受けたのは今年が初めてで、仕事が忙しかったのもあり対策するヒマもなく、問題形式もあまりよく知らず最後まで解き終わらなかった。英検準一級は、だいぶ前、東日本大震災の影響で、東北地方の公立教採で英検準一級以上なら筆記免除だった期間がありこちらは若干の語彙対策だけして受験した。

 私が持っているスコアや資格は、そんなに簡単に取れるものでもないが、大学などでまともに勉強をして、まともに英語文献を読んだ経験があれば、おそらく無勉でとれるものだ。という意味で、タイトルでは 1.5 流と表現した。

 恐らくだが、1.5 流レベルは日常生活で困ることはないと思う。英語のニュースを見ても内容を理解でき、辞書片手にペーパーバックをだいたいの理解で楽しめ、街で外国人に道を訊かれれば回答できるはずだ。困ることがない、つまり、これ以上英語を勉強するよりは、他のことに時間を割いた方が少なくともコストパフォーマンスが良い段階には達していると思われる。仕事でも趣味でも良い、家族サービスでも良い。(収入に結び付かないのにマニアックな勉強を嫌々する必要もなかろう。)

 個人的に、この先真面目に勉強すれば TOEIC は 900 ならとれるときがやがて来ると思うが、990 は無理だと思っている。おっちょこちょいだから。仮にその日が来たとしても「数打ちゃ…」で再現性はないだろう。

 「真面目に勉強すれば」と書いたが、実はそれがいちばん難しい。TOEIC の勉強は、ハッキリ言って絶望的に詰まらないから。飛行機が遅れるとか、仕事のシフトに代打を立ててもらう交渉とか、興味がある方がおかしい。舌打しそうになる。

 文学系の人間は(私と私の周りについては)ビジネス英語に触れる機会は少ないし、単語を覚えるのも嫌いだ。文学作品の質感なしに、よりによって単語帳で単語を覚えるのなんて拷問だ。そして、勉強の方向ベクトルが純粋な語学の勉強とは少しズレている。文学系の人間は、苦労した先に大なり小なりの感動や絶望を期待してしまっていて、基本的にはそれが必要だ。それについて論文を書くのがゴールだから。そのために精確に読みたいのであって、何の得もない与太話を速く読みたいわけではない。

 英語が分からなければ調べれば良いと思っている。調べ方はみんなとてもよく知っている。英文じゃなくても、仏文でも独文でも、だいたい同じだろう。

 

 ここまで散々悪態をついてみたが、これでもまだオブラート 2,500 枚ぐらいに包んでいる。それぐらい、英語は手段であって目的ではない。しかし、最近では人間が丸くなったのか、それとも今更、散々背を向けてきた社会に認めて欲しくなってきたのか、1.5 流ではイケナイと思って、相当焦っている。英語を英語として勉強している。

 小遣で TOEIC の公式問題集や英検一級の問題集を買ってみた。(やっているとは言っていない)電車の中で英単語を覚えている。苦痛だ。本当に苦痛だ。単語と意味は覚えたが、質感が全く分からない。でも、しおらしく頑張っている。

 1.5 流を抜け出すために。早く、1.4 流になるために。とりあえず点数を取らないと。社会は僕に発言権を与えてはくれない。

TOEIC Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック

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